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適用先 openSUSE Leap 15.7

A ヘルプとドキュメンテーション Edit source

概要

openSUSE® Leap には様々な情報源とドキュメンテーションが用意されています。それらのうちの多くは、インストール済みのシステム内に含まれています:

デスクトップのヘルプセンター

GNOME デスクトップのヘルプセンター (Help) は、お使いのシステム内にあるほとんどの主要なドキュメンテーションリソースに対して、検索可能な形で一括アクセスを提供する仕組みです。インストールされているアプリケーションのオンラインヘルプのほか、マニュアルページや info ページ、お使いの製品に付属する SUSE マニュアルなども含まれています。詳しくは A.1項 「GNOME Help の使用」 をお読みください。

アプリケーションごとの個別ヘルプパッケージ

YaST で新しいソフトウエアをインストールすると、そのソフトウエアに対するドキュメンテーションもあわせて自動的にインストールされます。これにより、お使いのデスクトップ内のヘルプセンターからアクセスができるようになります。しかしながら、 GIMP などのアプリケーションでは、 YaST から個別のインストールできるヘルプパッケージが用意されている場合があります。この場合は、ヘルプセンターには統合が行われません。

/usr/share/doc 内のドキュメンテーション

この従来型のヘルプディレクトリには、お使いのシステム向けの様々なドキュメンテーションファイルとリリースノートが含まれています。詳しくは 20.1項 「ドキュメンテーションのディレクトリ」 をお読みください。

シェルコマンドに対するマニュアルページと info ページ

シェルでの作業を行っている場合、コマンドに対して全てのオプションを覚えておく必要はありません。昔からマニュアルページや info ページの形で、シェルには統合型のヘルプシステムが用意されています。詳しくは 20.2項 「マニュアルページ」20.3項 「info ページ」 をお読みください。

A.1 GNOME Help の使用 Edit source

GNOME デスクトップでは、アプリケーションから Help を直接起動することができます。 Help を起動するには、アプリケーション内の ヘルプ ボタンを押すか、もしくは F1 を押してください。いずれの場合も、ヘルプセンター内のアプリケーションのドキュメンテーションを表示するはずです。それ以外にも、端末内から yelp と入力することでも Help を起動することができますし、メインメニューから アプリケーション › お気に入り › ヘルプ と選択してもかまいません。

Help のメインウインドウ
図 A.1: Help のメインウインドウ

利用可能なアプリケーションマニュアルの概要を知るには、メニューアイコンを押してから 全てのヘルプ を選択してください。

メニューとツールバーを利用することで、ヘルプセンター内で様々な移動を行うことができます。たとえば検索機能や、 Help からの印刷などです。ヘルプのトピックは分類ごとに分けられていて、それぞれがリンクの形になっています。いずれかのリンクを押して、その分類に対するトピックの一覧を開いてください。また、何らかの項目を検索したい場合は、検索アイコンを押してから、ウインドウの上部にある検索フィールド内に文字列を入力してください。

GNOME ヘルプは https://help.gnome.org/users/gnome-help/stable/ でも提供されています。

A.2 その他のヘルプリソース Edit source

/usr/share/doc 内にある SUSE マニュアルに加え、 Web 側には製品固有のマニュアルとドキュメンテーションが用意されています。 openSUSE Leap で利用可能なドキュメンテーションについて、詳しくは https://doc.opensuse.org/ をご覧ください。

さらに詳しい情報をお探しの場合は、下記に示す Web サイトをご覧ください:

もちろん一般的なサーチエンジンをお使いいただくこともできます。たとえば Linux CD-RW 使い方LibreOffice ファイル変換 問題 のように入力して検索することで、 CD-RW の書き込み方法や LibreOffice でのファイル変換の問題を調べることができます。

A.3 さらなる情報 Edit source

製品固有のヘルプリソースだけどなく、 Linux には幅広い情報源が用意されています。

A.3.1 Linux ドキュメンテーションプロジェクト Edit source

Linux ドキュメンテーションプロジェクト (TLDP) はボランティアで運用されているチームで、 Linux 関連のドキュメンテーション (詳しくは https://www.tldp.org (英語) もしくは http://archive.linux.or.jp/documents.html (日本語翻訳) をご覧ください) を作成しているチームです。初心者向けのチュートリアル集も用意されていますが、一般的には熟練者や知識のあるシステム管理者向けの資料がメインになっています。 TLDP では HOWTO のほか、 FAQ (よくある質問) やガイド (ハンドブック) などをフリーなライセンスで提供しています。また、 TLDP のドキュメンテーションの一部は openSUSE Leap にも含まれています。

A.3.1.1 よくある質問 Edit source

FAQ (よくある質問) は、質問と回答の集合体です。元々は Usenet のニュースグループでよく作成されていたもので、似たような質問を処理する手間を省くための仕組みです。

A.3.1.2 ガイド Edit source

様々なトピックやプログラムに関するマニュアルやガイドが、 https://www.tldp.org/guides.html ( 日本語訳: http://archive.linux.or.jp/documents.html) に用意されています。ここには Bash Guide for Beginners (初心者向け bash ガイド) や Linux File System Hierarchy (Linux ファイルシステム構造), Linux Administrator's Security Guide (Linux 管理者向けセキュリティガイド) などがあります。一般的には、ガイドは HOWTO や FAQ よりも詳しい説明が記載されていて、より網羅的になっています。一般的には熟練者が熟練者向けに記している資料になります。

A.3.2 Wikipedia: フリーのオンライン百科事典 Edit source

Wikipedia は 誰にでも読めて、誰にでも編集できる多言語対応の百科事典 です (詳しくは https://ja.wikipedia.org をお読みください) 。 Wikipedia の内容は利用者が作成するものであり、 2 つのフリーライセンス (GFDL および CC-BY-SA) によって公開されています。しかしながら、 Wikipedia は誰にでも編集ができてしまうことから、情報を得るための出発点や概要を知るための情報源としてお使いになることをお勧めします。数多くの誤りや情報不足などが存在しうることに留意してください。

A.3.3 標準と仕様 Edit source

標準や仕様に関する情報をお求めの場合は、下記のような情報源を参照してください。

https://www.linuxfoundation.jp/Projects/linux-standard-base-lsb/

Linux Foundation は、フリー/オープンソースライセンスのソフトウエアの配布を支援するために作られた、独立した非営利組織です。この組織は、ディストリビューションに依存しない標準を定義することによって、この目的に達するよう努力しています。

https://www.w3.org

World Wide Web Consortium (W3C) は、最もよく知られている標準化団体のうちの 1 つです。 1994 年の 10 月に Tim Berners-Lee 氏によって設立され、 Web 技術の標準化を集約するために活動を行っています。 W3C は HTML, XHTML, XML など、オープンでライセンスの不要な、製造元への異存もない仕様を策定しています。これらの Web 標準は ワーキンググループ 内の 4 ステージで開発が行われ、 W3C リコメンデーション として公開が行われます。

https://www.oasis-open.org

OASIS (Organization for the Advancement of Structured Information Standards) は Web セキュリティや電子商取引、ロジスティクスやマーケット間の相互運用性に関する国際的な標準化団体です。

https://www.ietf.org

Internet Engineering Task Force (IETF) は、研修者やネットワーク設計者、製造者やユーザの国際的な共同作業団体です。インターネット構造の開発と、プロトコルという形態でのインターネットの円滑な運用を目的としています。

それぞれの IETF 標準は RFC (Request for Comments) として公開され、無償で利用することができるようになります。 RFC には 6 種類のものが存在し、それぞれ proposed standards (標準への提唱), draft standards (標準への草稿), Internet standards (インターネット標準), experimental protocols (実験的なプロトコル), information documents (情報文書), historic standards (過去の標準) と呼ばれます。なお、狭い意味での IETF 標準は、最初の 3 種類 (proposed, draft, full) のみを意味します (詳しくは https://datatracker.ietf.org/doc/html/rfc1796 をお読みください) 。

https://www.ieee.org

Institute of Electrical and Electronics Engineers (IEEE) は情報技術や通信技術、医学やヘルスケア、運輸やその他の領域での標準を策定する団体です。 IEEE 標準は有償で提供されます。

https://www.iso.org

ISO Committee (International Organization for Standards) は世界最大の標準開発団体で、 140 か国以上の国内標準化団体のネットワークを管理しています。 ISO 標準は有償で提供されます。

https://www.din.de/en

Deutsches Institut für Normung (DIN) は 1917 年に設立された科学技術協会です。 DIN によると、この組織は ドイツ国内での標準に対して責任を負い、世界中のドイツ人の利益を表すと共に、ヨーロッパにおける標準化団体でもある とされています。

この協会は、標準を確立したい製造者や消費者、貿易の専門家やサービス企業、科学者などの参加によって成り立っている団体です。策定された標準は有償で提供され、 DIN の Web ページから注文することができます。

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