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適用先 openSUSE Leap 15.7

パート III サービス Edit source

17 SLP

ネットワーククライアントの設定にあたっては、ネットワーク側で提供されている様々なサービス (印刷関連のプロトコルや LDAP など) に関する知識が必要となります。 Service Location Protocol (SLP) はそのような目的で開発された仕組みで、ネットワークサービスを利用するクライアントの設定をより簡単にすることができるようになっています。 SLP では、ローカルのネットワーク内に存在する全てのクライアントに対して、選択したサービスが利用できる旨と、その設定データを提供することができます。 SLP に対応したアプリケーションであれば、その情報をもとに自動設定を行うことができます。

18 NTP を利用した時刻同期

NTP (Network Time Protocol) はネットワークを介してシステムの時刻を同期させるためのプロトコルです。まず、コンピュータは信頼できる時刻の発信源となるサーバから、時刻を取得します。次にコンピュータ自身が時刻の発信源となって、ネットワークに時刻を提供します。つまり、目的は 2 つ存在することになります。絶対時刻を管理することと、ネットワーク内にある全マシンの時刻を同期させることです。

19 ドメインネームシステム

DNS (ドメインネームシステム; Domain Name System) は、ドメイン名やホスト名を IP アドレスに解決するために必要なシステムです。この仕組みにより、たとえば IP アドレス 192.168.2.100 とホスト名 jupiter を結びつけることができるようになります。お使いの環境で独自のネームサーバを構築する前に、まずは 13.3項 「名前解決」 に書かれている DNS の一般的な情報をお読みください。また、下記の設定例では、既定のネームサーバである bind を使用して説明しています。

20 DHCP

Dynamic Host Configuration Protocol (DHCP) はそれぞれのコンピュータに対して個別の設定を行うことなく、ネットワークの設定を集中管理するための仕組みです。 DHCP を使用するように設定したコンピュータは、自分自身のアドレスを固定で持つことはなく、サーバからの指示に従って自動的に設定することができます。また、クライアント側で NetworkManager を使用している場合は、クライアント側の設定を行う必要はありません。この仕組みは、特に 1 つのインターフェイスで複数のネットワークに接続するような場合に有用です。なお、 DHCP サーバを動作させているマシンでは、 NetworkManager を使用してはなりません。

21 Samba

Samba を使用することで、 Unix マシンを MacOS や Windows, OS/2 マシンに対するファイルサーバや印刷サーバに仕立て上げることができます。 Samba は今や本格的な使用にも耐える複雑な製品になっています。 Samba の設定は YaST で行うことができるほか、設定ファイルを手作業で修正して設定することもできます。

22 NFS によるファイル共有

Network File System ( NFS ) とは、サーバ内のファイルにアクセスするためのプロトコルで、これを利用することによってローカルのファイルと同じようなやり方でアクセスすることができるようになる仕組みです。

openSUSE Leap では、スパースファイルやファイルの事前割り当て、サーバ側での複製やコピー、アロケーションデータブロック (ADB) や強制アクセス制御 (MAC) のためのラベル型 NFS (この機能を使用する場合、クライアントとサーバの両方で MAC が必要となります) 等に対応した NFS v4.2 をインストールします。

23 autofs によるオンデマンド型のマウント

autofs は指定したディレクトリに対して、必要となった時に自動的なマウントを実施するプログラムです。効率性を高めるためにカーネルモジュールをベースとした作りになっていて、ローカルのディレクトリだけでなく、ネットワーク共有を設定することもできます。これらの自動的なマウントポイントは、そこに対してアクセスが行われた際にマウントが行われ、一定時間アクセスがないと自動的にマウントが解除されるようになっています。このような オンデマンド 型の仕組みにより、 /etc/fstab でマウントを固定で指定するよりもずっと柔軟で、ネットワーク帯域にも優しく性能を高めることもできるようになっています。ちなみに、 autofs は制御スクリプトを、 automount は実際の自動マウント処理を行うコマンド (デーモン) を意味しています。

24 Apache HTTP サーバ

https://www.netcraft.com/https://w3techs.com/ の調査によると、 Apache HTTP サーバ (Apache) は世界で最も有名な Web サーバのうちの 1 つです。この Web サーバは Apache Software Foundation ( https://www.apache.org/ ) によって開発されているソフトウエアで、ほとんどのオペレーティングシステムで動作します。 openSUSE® Leap では Apache バージョン 2.4 が同梱されています。本章では Apache のインストールから設定/運用のほか、 SSL や CGI などの追加モジュールの設定方法やトラブルシューティングまでの範囲を説明しています。

25 YaST による FTP サーバの設定

YaST の FTP サーバ モジュールを利用することで、お使いのマシンを FTP (File Transfer Protocol) サーバとして動作させることができます。また、匿名ユーザだけでなく、認証を行ってマシンに接続し、 FTP プロトコルを利用してファイルをダウンロードさせることもできます。設定にもよりますが、 FTP サーバに対してファイルをアップロードすることもできます。なお、 YaST では vsftpd (Very Secure FTP Daemon) を利用します。

26 squid: キャッシュ機能付きプロキシサーバ

squid は Linux プラットフォームや Unix プラットフォームで幅広く使用されている、キャッシュ機能付きプロキシサーバです。 Web や FTP サーバなどのインターネット側のオブジェクトに対して、元のサーバよりも端末側に近いマシンが代行してアクセスを行い、それらを保管しておくことができます。また、このようなプロキシを複数階層の構成にして、応答時間の削減やネットワーク負荷の軽減などを行うこともできます。このようにして複数階層の構成にしても、エンドユーザからその構造が見えることはなく、透過的に動作させることができます。

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