ncurses ベースの擬似端末型 YaST インターフェイスは主に、 X サーバを動作させないサーバ用途でのシステム管理の際に使用します。このテキストモードでは、通常の GUI と比較すると、いくつかの利点があります。テキストモードではキーボードのみを利用してインターフェイスを利用することができるほか、全てのインターフェイス要素に対してキーボードショートカットを使用することができます。またリソースはそれほど消費しない軽量型の構造であり、新しいハードウエアではより高速に動作するようになっています。また SSH 経由で接続して ncurses ベースの YaST を利用することもできますので、遠…
本章では、いずれもソフトウエアを管理するためのコマンドラインツールである Zypper と RPM について説明しています。なお、本章内の各種用語 (たとえば リポジトリ
や 修正
, 更新
など) については、 9.1項 「用語の定義」 をお読みください。
snapper はファイルシステムのスナップショットを作成したり、管理したりするためのツールです。ファイルシステムのスナップショットには、あの特定の時点におけるファイルシステムの状態に対するコピーが含まれていて、通常はシステムに対して行った変更を元に戻すために使用します。このほか、ユーザデータのディスク内バックアップ用途にも使用することができます。 snapper の機能は btrfs ファイルシステムのほか、 xfs や ext4 ファイルシステムを使用したシン・プロビジョン型の LVM ボリュームに対して使用することができます。
VNC は Virtual Network Computing (仮想ネットワークコンピューティング) の略で、ネットワーク上離れたコンピュータを (シェルではなく) グラフィカルなデスクトップ経由でアクセスする機能を提供します。 VNC はプラットフォームに依存しない構造で、任意のオペレーティングシステムからアクセスする機能を提供します。本章では、 vncviewer や Remmina のようなデスクトップクライアントを利用して VNC サーバに接続する方法と、 VNC サーバの操作方法について説明しています。
openSUSE Leap では 2 種類の VNC セッションに対応しています。 1 つはワンタイムセッションと呼ばれ、クライアントからの接続が切れるまで 「有効」 となるセッションです。もう 1 つは永続セッションと呼ばれ、明示的に終了させるまでずっと 「有効」 であり続けるセッションです。
それぞれ異なるポートであれば、両方の種類のセッションを同じマシン内で同時に提供することもできます。ただし、既に開いているセッションの種類を変更することはできません。
システムの設定を洗練させていくには、ディスクのパーティション設定も洗練させる必要があります。パーティション関係の全ての設定はインストール時に行うことができます。
openSUSE Leap では、複数のバージョンのカーネルを同時にインストールすることができます。複数のバージョンのカーネルをインストールしていても、それぞれのバージョンに対する initrd と起動項目が作成されますので、手作業で何かを行う必要はありません。通常通り起動するだけで、いずれかのバージョンを選んで起動することができるようになっています。
このような機能を利用することで、カーネルの更新を行っても元のバージョンに戻ることができるようになります。新しいバージョンのカーネルで何か問題が発生しても、すぐに元の (問題の起こらない) バージョンのカーネルに戻すことができます。なお、この機能を利用する場合は、更新ツール (YaST オンライン更新や更新アプレット) を使用せず、本章で示している手順に従って作業を行ってください。
openSUSE Leap には X.org サーバと Wayland 、そして GNOME が含まれています。この章では、全てのユーザに対するグラフィカルユーザインターフェイスの設定方法を説明しています。